WordPressでのローカル環境はMAMPでの構築が有名ですが、さらに簡単に環境構築できる方法があります。
それが「VCCW」。VagrantとChefをベースとした開発環境です。
このVCCWでの環境構築の手順を説明していきます。今までに環境構築をしたことがある人や、苦手な人でもほぼコピペで出来るように説明していきます。
VCCWとは
VCCWはVagrant、Chef、CentOS、WordPressの略です。
ただ、ChefやCentOS、Vagrantがどんなものなのかは特に知らなくても大丈夫です。それくらい簡単にできてしまいます。
VCCWでの環境構築の手順
まず、事前にPCにVagrantとVirtual Boxをインストールしておく必要があります。インストール済みなら飛ばして大丈夫です。
それでは、VCCW環境構築を始めていきましょう。
Vagrantのプラグインである「vagrant-hostsupdater」を下記コマンドでインストールします。
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$ vagrant plugin install vagrant-hostsupdater |
VagrantのBoxを追加していきます。これには「Vagrant Cloud」というVagrantで使えるboxのクラウドサービスを利用します。
もし、このBoxのラインナップが気になるなら以下を見てみてください。
このBoxの中から今回は「miya0001/vccw」というBoxを使います。以下コマンドを実行。
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$ vagrant box add miya0001/vccw |
ダウンロードが完了するまで少し時間がかかるので注意。以下が返ってきたらダウンロードは成功です。
そして、VCCWのダウンロードを行っていきます。ここではディレクトリ名を「wp_sample」にしていますが、任意で好きなように決めて大丈夫です。
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$ git clone https://github.com/vccw-team/vccw.git wp_sample |
cdコマンドで「wp_sample」ディレクトリに移動していきます。
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$ cd wp_sample |
そして、site.ymlとしてコピーしたdefault.ymlを「wp_sample」に移動。
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$ cp wp_sample/provision/default.yml wp_sample/site.yml |
最後に以下コマンドでvagrantを立ち上げたら、http://vccw.testかhttp://192.168.33.10からWordPressのトップページが表示されれば完了です。
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$ vagrant up |
WordPressの管理画面には、http://vccw.test/wp-admin か、http://192.168.33.10/wp-adminから入れます。初期ユーザー名とパスワードは以下の通り。
初期のパスワード:admin
設定をカスタマイズしたい場合のやり方
IPアドレス(192.168.33.10の部分)やホスト名(vccw.testの部分)、言語などを変更したい場合には「site.yml」を書き換えていくことになります。
特に、IPアドレスとホスト名、ユーザー名、パスワードはこのやり方でしか変えることができないので注意してください。
WordPressは初期設定では英語になっているので、日本語化をしておきましょう。ログイン後にも変更できますが、langの部分をen_USからjaに変えておくと適用されます。
ホスト名は「hostname」、IPアドレスは「ip」、ユーザー名は「admin_user」、パスワードは「admin_pass」のところからそれぞれ変更できます。
変更を加えたら必ずターミナルで以下のコマンドを実行してください。
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$vagrant reload |
これで書き換えた内容が反映されます。
まとめ
最近、WordPressにはエディタのようなシンタックスハイライトも導入され、管理画面からでもコードを編集しやすくなりましたが、開発するにはまだまだ不便です。効率も悪いので、VCCW環境を用いて、エディタを使ってコードを書いてFTPソフトを使ってアップロードするなどの方法がおすすめです。
WordPressで自作のテーマを作る時や、ホームページを作る時にはこの方法でローカル環境を構築してみてくださいね。