転職活動をする場合、企業側から希望年収を聞かれることが多いです。同職種での転職であれば、現年収と同額かそれ以上で伝えるのが一般的だと思いますが、未経験からエンジニアになる際にはそんなことはありません。
最近は「エンジニアは稼げる」ということがよく言われるようになって来ており、つい自身に見合っていない大きな額を提示する方も多いです。ただ、そんなことしてしまうとせっかくのチャンスを逃すことにも繋がります。
実際に転職を経験したことがある現役エンジニアが、未経験からエンジニアになる際の希望年収の定め方について解説します。
希望年収は自身の市場価値に沿った額であること
希望年収は自身の市場価値よりも高く言ってしまうと、採用に不利になるので自分の市場価値と同等の額を伝えるべきです。
例えば、前職が営業職で年収550万円だとすると、そこからエンジニアになる場合に希望年収550万円で伝えても企業側に受け入れられることはないでしょう。その年収は営業職として培った経験をもとにした年収であり、エンジニアとして必要なスキルにはほとんど直結していないと考えるのが自然ですよね。
どんなに前職ですごいスキルや経歴を持っていても、それと同等かそれ以上の額で評価されることはまずありません。企業側としても、エンジニアとして未知数の存在にいきなり多くのコストはかけられないですよね。
未経験からエンジニアになる場合の希望年収の相場
未経験からエンジニアになる場合の希望年収については、地域によっても大きく変わります。
ただ、日本の中で最も給与水準が高い首都圏でも400万円が限界でしょう。関西で350万円、それ以外の地方だと300~350万円の間ぐらいになるかと思います。
僕が未経験ではないものの経験の浅い状態で転職活動をしていた際には、希望年収は300万円で伝えていました。結果的に、その額だとどこもすんなりと「その年収以上は当然出す」と言われたので未経験だと300万円ぐらいで伝えるのが安心ですね。
1社目は妥協してさらなる転職で年収アップを目指すべき
エンジニアとして採用してもらった1社目では年収はこだわり過ぎない方が良いです。
エンジニアとして年収アップをするためには、スキルを身につける必要があります。なので、まずは年収は求めすぎずにエンジニアとして実務経験をしっかりと積むことを優先しましょう。
1年ぐらいでもいいので実務経験を積んで、希望年収を上げて転職活動をすればいいんです。
その1社目で活躍してそれを評価されて年収もグングン上がっていけば理想的かもしれませんが、そのようなケースは稀です。やはり、その会社で最初の年収から大きく年収アップを狙うのは難しいんですよね。
エンジニアは流動性が激しく短いスパンで転職する人も多いので、転職回数自体はマイナスに捉えられづらく転職しやすいです。
転職サイトやスカウトサイトでも希望年収の登録欄がありますが、そこにも低めの額で書いておいてくださいね。希望年収が高いばかりに声をかけてもらえる機会や、面接してもらえる機会を逃すということに繋がりかねないので。