派遣エンジニア

現役派遣社員が解説!派遣エンジニアのメリットとデメリットについて

エンジニアとして働く場合、

  • 正社員
  • フリーランス
  • 派遣社員

という3つの選択肢があります。

正社員は安定しているものの、プログラミング未経験や実務経験がない場合には理想の会社に採用されるのは難しいです。名前を知っているような大手企業だと未経験はまず取ってもらえません。
また、フリーランスでの就業だとさらに難易度が上がります。「実務経験2年以上」、「PHP経験1年以上」とか求められる場合が多いですからね。

プログラミング経験があまりない、実務経験がない場合には派遣のエンジニアとしてまずは働くという選択を取るのが現実的でしょう。現在、エンジニアは人材不足が深刻なので、派遣だと未経験でも就業することが十分可能なんですよね。

実際に、現在派遣エンジニアとして就業している僕が、派遣のメリットとデメリットについて解説していきます!

派遣エンジニアの特徴

まず、派遣エンジニアならではの特徴について紹介します。派遣社員の特徴は以下の4つ。

  • 社会保険に加入できる
  • 時給制
  • 有期雇用

このうち、「社会保険に加入できる」は大きなメリットでしょう。対して、「時給制」「有期雇用」に関してはデメリットに分類されますね。それぞれについて説明していきます。

 

派遣エンジニアのメリット

社会保険に加入できる

社会保険(狭義)の中身について社会保険(狭義)の中身について

フリーランス(個人事業主)であれば国民健康保険と国民年金への加入になりますが、派遣社員だと会社員と同様に社会保険に加入することができます。社会保険には、個人事業主にはない労使折半(事業者と労働者で等しく負担すること)があるので、負担額も少なくなります。また、国民健康保険と違って「傷病手当金」と「出産手当金」が支給されます。

年収が高い場合や扶養する家族がいる場合には、国民健康保険よりも健康保険の方が負担額が安くなる傾向にあります。

個人事業主が支払う国民年金は月に約16000円であり、厚生年金は労使折半があっても支払額が国民年金より高くなるケースが多いです。しかし、厚生年金の方が将来受け取れる年金額受給は増えるため、厚生年金として支払うことはメリットになります。

結果的に、社会保険に加入できる派遣社員は保険料の負担が個人事業主に比べて少なく、将来の年金受給額も増えるのでメリットになりますね。

 

派遣エンジニアのデメリット

時給制

正社員であれば給料は固定給であることが多く毎月ほぼ同額が支給されますが、派遣エンジニアは時給制のため何日、何時間働いたかによって給料が変わってきます。そのため、祝日が多くて勤務日数が少ない月だと給与が少なくなりますが、逆に勤務日数が多い月だと給与も多くなるということですね。

時給制でも残業代は支給されます。派遣会社がバックについているので、残業代はきちんと法定通りの25%増しで支給されますしサービス残業を強いられることはまずありません。

また、正社員であれば会社によって昇給の仕組みやタイミングが異なり、なかなか給与が増えないこともありますが、派遣社員だと派遣会社を通じて最低でも半年ごとに派遣先と給与交渉があります。そのため、時給数百円のアップは割と簡単です。

知り合いの派遣社員の中には半年で400円ほど時給アップしたという人も。1ヶ月の労働時間がフルタイムの160時間と考えると、時給400円アップで給料は64000円も増えることになります。一度にこれだけの額の昇給をすることは正社員だとあまりないですが、派遣社員だと普通にあるんですよね。

 

有期雇用

正社員であれば無期雇用として基本的に終身雇用(定年まで雇用)になりますが、派遣社員の場合は2〜6ヶ月ごとの契約になります。

就業先の業績が悪くなった場合や人員が充足された場合には契約を切られることになりますが、そのかわり労働している側もすぐに契約を切ることができます。その場合は、派遣会社に伝えるだけで話が進むので、就業先に話をする必要はないですし面倒なことに巻き込まれないので安心です。
就業先側から契約を切られる場合には、契約満了日の1ヶ月前には通告があるので急に職を失うことはありません。

正社員だと就業規則や業務の引き継ぎなどの関係ですぐに退職することは難しいのですが、派遣社員だと職場を変わりたい時にはすぐに変わることができます。

 

福利厚生

福利厚生は正社員に比べると劣ります。家賃補助やその他手当も基本的にありません。
ただ、これまでは支給対象外だった交通費が支給される派遣会社も増えています。

そもそも福利厚生が充実しているのは大企業ぐらい。中小企業と比べると派遣でもあまり充実度は変わらないですね。
それに各派遣会社も独自の福利厚生を提供しています。資格取得で数千円から数万円給付されることも。

 

派遣エンジニアは意外と悪くない

僕は派遣エンジニアになるまで、派遣に対して悪いイメージを持っていました。「どうせ正社員よりも全然劣るのだろうな」と思っていましたが、実際に派遣社員になってみるとそんなことないと感じましたね。
もらっている給与は同年代と比べて同じくらいですし、何より残業ゼロで時短勤務ができているので労働が苦ではないんですよね。

職場では正社員との間に距離を感じることもありますが、プライドが極端に高い人でなければ全然耐えられる程度のものです。別に派遣だからといって雑な扱いを受けることもありません。

プログラミング未経験、実務未経験からエンジニアとしてのキャリアをスタートしたい方は派遣での就業はおすすめです。
派遣は未経験でも参画できる求人も多く、派遣で積んだ経験は正社員やフリーランスになりたい時にも評価されやすいです。

ABOUT ME
オカヒロト
1995年山口県生まれ。 大学は情報系学部に進学し、卒業後はメガベンチャー(派遣エンジニア)、SaaSスタートアップ(正社員)での勤務を経てフリーランスエンジニアとして独立。