プログラミング初学者に人気な言語として挙げられるのがRuby。
日本で生まれた言語であることから、日本国内の多くの企業で採用されており、エンジニアにとって外せない言語の一つになっています。
Rubyは学習しやすい言語で初めてプログラミングをする人にも理解しやすいのですが、学び方や仕事に就くまでの手順を把握しておかなければ、Rubyエンジニアになるために遠回りすることになりかねません。
実際にRubyエンジニアとして働いており、過去にRubyを様々な方法で学習したことがある僕が、Rubyエンジニアになるまでの学習方法と仕事への就き方について説明しますね。
Rubyエンジニアになりたい人が注意すべきポイント
Rubyエンジニアを目指すにあたって、2つ注意すべきことがあります。
まず、フレームワークについて。フレームワークとは、いわばアプリケーションを開発しやすくするための型のようなもので、RubyだとRuby on RailsとSinatraというフレームワークが有名です。
実際に、業務でもフレームワークを利用して開発するケースがほとんどなので、Rubyだけでなくてフレームワークに関しても学んでおく必要があります。世界的に見てもRubyのフレームワークはRuby on Rails一強と言っていいほど他のフレームワークが採用されていないので、Railsを学んでおけば間違い無いです。
次に、Rubyと企業形態についてです。
Rubyを使って開発されるサービスが増えたのは割と近年ということもあり、Rubyを採用している企業にはベンチャー企業やスタートアップ企業のような新興企業が多いです。SIerなどでも採用されるケースは増えてきているものの、数は少ないので、それらの企業への就職を目指しているならRubyではなくJavaやPHPを学ぶ方が良いでしょう。
Rubyエンジニアになる方法【学習編】
エンジニアになることを目標にRuby/Railsを学ぶ際には、まず基礎的な知識をつけてから実際にアプリを作れるようになることが大事です。なので、学ぶ際には以下のような流れで学ぶと良いでしょう。
- Rubyの構文について学ぶ
- Ruby on Railsについて学ぶ
- 実際にアプリを作ってみる
1~3の流れを網羅したオススメな学び方は以下の2パターンあります。
- プログラミングスクール
- Ruby on Railsチュートリアル
それぞれについて詳しく説明していきますね。
プログラミングスクール
プログラミングスクールの一番のメリットは、エンジニアになるための最短ルートを示して教えてくれること。エンジニアにとって必要な知識や学び方などのサポートだけでなく、最短でプログラミングのいろはを理解できるようなカリキュラムになっています。
何より情報がまとまっていて、行き詰まったら教えてくれるメンターがいて、スクールによっては転職サポートまでしてくれるので、一から学び始めて転職までを実現させたいならこの方法が最も効率が良いですね。
Ruby on Railsチュートリアル
Ruby on Railsチュートリアルは無料で利用できる学習サービスです。
このRailsチュートリアルが一通り理解できるようになれば、Rubyエンジニアとしての就職・転職は難しくないでしょう。それぐらいRailsチュートリアルはRailsで必要な内容を網羅しています。
教材はテキストベースなので、全てを読むのは大変かもしれませんが、解説動画も有料で売っているのでそれらを活用してもいいでしょう。
Rubyエンジニアになる方法【就職・転職編】
Rubyエンジニアとして就職・転職を目指す際には以下の3点に気をつけましょう。
- Rubyエンジニアを募集している求人が多いサイトであること
- 採用フィーが高くない求人サイトであること
- 成果物があること
Rubyエンジニアを募集している求人が多いサイトであること
Rubyエンジニアとして就職や転職を目指す場合、Web系企業の多いサイトを利用すべきです。ITエンジニアの求人はどこの転職サイトでもかなりの量を扱っているため、Rubyエンジニアの募集が少ないサイトに登録してしまうと、希望の求人を探すのが大変ですし、余計に手間がかかってしまいます。
具体的には、GreenやWantedly、レバテックキャリアなどの求人サイトをおすすめします。これらのサイトはRubyエンジニアの求人が多いですね。
採用フィーがあまり高くない求人サイトであること
転職サイトは大きく分けると成功報酬型(採用決定時に支払いが発生)か掲載課金の仕組みになっていますが、特に成功報酬型は採用する企業側にとって大きなコストとなります。だいたい採用者の年収の3割ほどが課金されるわけですが、経験がないエンジニアはどれほどの戦力になるかが企業としても判断しづらいですし、そうなると採用を見送られる可能性もあります。
企業側からすると、採用にかかる費用の大小は経験の浅いエンジニアを採用するときにとても重要視されるんですよね。
ただ、Wantedlyは成功報酬型ではないため、採用するとなった場合に企業側の負担も少ないんです。実際に、エンジニア未経験の方向けの求人も多いですし、Wantedlyから転職を実現させた方も多くいます。
また、ホームページやSNSから応募するのもいいでしょう。その場合は企業にとって採用の負担が一切ないので。
成果物があること
企業からすると、どれくらいRubyが書けるのかを採用前に知っておきたいという気持ちがあります。
そのため、就職・転職活動の前には自分自身で何かアウトプットした成果物を用意しておきましょう。
アウトプットの形式としては、Githubなどにソースコードを載せるか、実際のアプリケーションをHerokuなどを使ってインターネット上に公開して見れる状態にしておくのがいいですね。文字や写真だけだとどこまでコーディング能力があるのかを見ることができないですからね。
逆に、成果物がないと企業側から面接すらしてもらえないケースもあると聞きます。なので、必ず成果物は準備しておきましょう。
Rubyは学習しやすく、需要も増加傾向にある
Rubyは学習コストが低く、プログラミング初心者でも習得しやすい一方でPHPやJavaに比べると、Rubyを使った求人・案件の数はまだまだ少ないです。ただ、日本ではまだまだRubyの需要は徐々に伸びてきていますし、今後Rubyエンジニアの需要も増してくるでしょう。
未経験からエンジニアになるにあたってまず必要なことは、プログラミングを勉強して目に見える成果を出せているということです。それができていれば、Rubyエンジニアとして働くことはもちろん、たとえRubyの経験しかなくても他言語のエンジニアとして採用してもらえることもありえます。
実は、プログラミング言語はものによるところはありますが、何か一つの言語ができるようになっていれば、他の言語の習得も難しくありません。
エンジニアになりたいなら、まずは言語は何でもいいからとにかくプログラミングができるようになることが大事です。プログラミングする前にどの言語を学ぶか迷って時間がかかってしまうのは避けるべきですね。
その上で、まずはRubyを学ぶという選択肢が僕は良いと思っています。ただし、SIerのようなRubyの需要がほとんどない企業などで働きたいという明確な意思があるなら、そこで使われている言語を学んだ方が良いですね。そこでRubyの勉強をしても遠回りになってしまうので。
まずは、Rubyをしっかりと学んでアウトプットをしてから面接や選考に臨むようにしてくださいね。