「起業したい」「サービスを作りたい」と言うほとんどの人が実際に作る術を持っていません。非エンジニアが起業したりサービスを作ろうと思うと、エンジニアを口説くところから始めなければいけない訳ですが、口がうまくない人や周りにエンジニアがいなければそもそもエンジニアに協力してもらうことすらできないわけです。
僕自身、起業してWebサービスの開発をしており、また起業のための勉強をしたり、起業を志す人のためのセミナーなどにも頻繁に参加していたことがあるので、それらの経験をもとに起業家にとってのプログラミングの重要性について紹介していきます。
プログラミングを学ぶことでエンジニアの気持ちを理解できるようになる
数年前にサッカーの本田圭佑さんがイベントにて話した内容がバズってましたね。
本田圭佑、ワールドカップから日本に帰ってきて1日9時間プログラミングを学んでいるらしい!
タイピングからHTML、今はRubyをやっているという…#CryptoAge pic.twitter.com/6wSKh4TTZZ— ゆいき (@yuikimil) 2018年7月18日
現役のサッカー選手でありながら経営者、そして投資家でもある本田さんは投資する際にエンジニアの気持ちを理解するためにW杯後に1日10時間ほどHTMLやRubyを学んだとのこと。W杯の敗戦からすぐに切り替えて、多忙な状況でも時間を割いてプログラミングを学ぼうとする姿勢は見習うべきですね。
実際、僕もWebエンジニアをやっていると周りの起業したい人、サービスを作りたい人から「このサービスの開発を一緒にしてほしい」とか声をかけられます。しかし、そのほとんどがどんなサービスが作りたいのか方向性がきちんとまとまっていない。当然、技術的な話の理解もしていないので話が進まない。さらに、「報酬は利益が出てから」と見返りなしで頼んでくるんですよね。エンジニアに何もメリットがない。
また、エンジニアに対して「◯◯を実装してほしい。今日中にできるよね?」みたいにどれくらいの工数がかかるかを把握していない人もエンジニアからするとムカつきます。こういうエンジニアの大変さを理解できていない人についていきたいと思う人はいませんからね。
しかし、これらは全てプログラミングを学んでいると解決できることです。プログラミングを学ぶと実装するために必要な技術や工数も把握できるようになりますし、自分でプロトタイプ作ってエンジニアに開発を手伝ってもらえやすくなります。プログラミングを学べば一気に事が進むのです。
IT起業するのにプログラミングを学ばないのは時代遅れ
僕自身、2年前にGVH Startup Campという起業のいろはを学ぶイベントに参加したのですが、やはりエンジニアではないばかりにサービスが作れずに起業を諦めていく人の姿を見ました。起業に対する熱意があるのにそれが無駄になっていくのは勿体無いなと感じました。
ただ、そういう人って最初から「自分にプログラミングとか無理」って思ってたりするんですよね。それがそもそも良くない。
プログラミングを学ぶのって意外と簡単なんです。文系エンジニアもたくさんいるぐらいですから、今まで全く違う仕事をしていたとしてもすぐに習得できます。
著名な起業家であるけんすうさんも以下のようにおっしゃっていますし。
「サービスを作りたいけどプログラミングができない。エンジニアがいない。どうしたらいいか?」という人が多いのですが「せっかくだから自分で作ってみてはどうですか?200時間くらいかければ割といけますよ」と言ってます。でも、割とみんなやらない・・・。
— けんすう (@kensuu) 2017年9月25日
「いやいや、もっとやることあるからプログラミングの勉強する暇はない」って人もいるかもしれませんが、スマホでもプログラミングを学べるサービスはありますし、スキマ時間を使いながら学ぶのは全然可能ですよね。
どのレベルまでプログラミングを学ぶべきかは難しいですが、少なくともエンジニアの話を聞いてなんとなく理解できるレベルまでできるようになるといいかなと思います。Ruby on RailsでTwitterライクな簡単なWebアプリが作れるようになると、だいたいそのレベルには達しているかなと思います。
これからプログラミングが義務教育のカリキュラムに入ってくるぐらいなので、そもそもプログラミングから避けては通れないですよね。プログラミングを毛嫌いしていると、子どもの頃からスマホやPCを触り、プログラミングをしてきたデジタルネイティブ層に抜かれてしまうでしょう。
結論:プログラミングを学んでおけばグローススピードが早くなる
企業のリーダーがプログラミングを学んでおくことで、エンジニアの気持ちが理解できてエンジニアが集まりやすい環境が作れます。これが結果的にサービスや企業のグロースに繋がるでしょう。
では、実際にどのような方法でプログラミングを学べば良いのでしょうか。
まずは、UdemyやProgateなどの無料や少しの課金で学べるサービスを使って学習し、プログラミングスクールで学ぶという流れがおすすめです。Tech BoostやTech Academyあたりは起業したい人へのサポートが充実していますし、実際これらのプログラミングスクールで学んでから起業している人もかなり多いです。カリキュラムの中でオリジナルサービスを作ることになりますし、エンジニアからアドバイスがもらえるのもサービス開発に役立ちます。
起業やサービスを作りたいと思っている人は今すぐプログラミングを学び始めてください。エンジニアはそういう気持ちや経験を持っている人の方が協力したいという気持ちになるので。