フリーランスの場合は企業によって求めるタイプが異なり、スキルがあるからといって必ずしも参画できるとは限りません。面談のなかでスキルを見ることは難しいですが、人柄を見る場として面談が活用されています。
フリーランスエンジニアの面談通過率は転職面接に比べると高く、1度の面談で契約まで至りやすいのが現状です。そうは言っても、面談への対策や心づもりをしておくことは大切。
フリーランスエンジニアとして働いており、これまでに何度も面談の場を経験している僕が紹介していきます。
フリーランスエンジニアの面談とは
フリーランスエンジニアといっても、受託開発を個人で請け負うようなフリーランスに対して面談が行われることは少ないです。例を挙げると、WebサイトやWebアプリケーションの開発を受注して納品して、ということを行うフリーランスのことですね。
面談を行うのは、業務委託契約を結んで企業の中で仕事をするフリーランスになります。
業務委託契約を結んで働くフリーランスエンジニアの契約には、以下の2パターンがあります。
- フリーランスの案件を紹介してくれるエージェントを挟む場合
- エージェントを挟まずに個人と企業の2者だけで行う場合
どちらのパターンの場合でも基本的に面談は1回ですし、面談内容自体も特に変わりはありません。ただし、エージェントを挟まない場合は自身で請求書を発行したり契約書のやりとりをしたりなど、契約面でやるべきことが多いです。
フリーランスエンジニアの面談の流れ
フリーランスエンジニアの面談の流れですが、エージェントを仲介して行う場合は以下のようになっています。
- 事前にスキルシート、職務経歴書を用意
- 日程調整(エージェント側でやってくれます)
- 3者で面談開始
- エージェントに対して所感を伝える
- 合否連絡
まず、スキルシートは事前に記入しておきましょう。スキルシートは企業側にも共有されるので、自身のスキル感を企業に伝えるにあたって重要なものとなります。
スキルシートをフリーランスエージェントのサイト上で登録しておくことで、エージェントから案件紹介が来ることもあるので、常に最新の内容を載せておくようにしましょう。
フリーランスエンジニアの面談で最も特徴的なのが、自身とエージェントの担当者、受入企業側担当者の三者での面談だということですね。
基本的にエージェントの担当者は進行役で、まず企業側担当者から会社紹介や仕事内容を聞き、その後はこれまでの経歴やスキルについての説明を自身で行います。そして、最後に質疑応答があって終了、というのがよくある流れです。
面談後にエージェント担当者から所感を聞かれて、受入先企業から「ぜひ」とのお声がけをもらったら改めて返事をするという流れになります。面談後に「ちょっと希望と合わなさそう」と感じたら断ることももちろん可能です。
フリーランスエンジニアの面談で聞かれること
以下は実際に僕が聞かれた内容になります。
- 各職場で最も大変だったことと乗り越えた方法
- 自身の得意なスキルについて
- 会社(受入企業)をいいなと思ってくれた理由
- 働けない曜日はあるか
- リモートワークには慣れているか
- フリーランスになろうと思った理由
- 自分自身の強みと弱み
- 少人数でのチーム開発案件の経験有無
技術的に突っ込んだ内容の質問をされる時もありますが、スキルシートは事前に企業側でチェックされている場合が多く、面談の中でもスキルシートに書かれた経歴を説明していくので、技術的な質問はされないこともあります。
フリーランスエンジニアの面談をするにあたって気をつけるべきこと
フリーランスエンジニアの面談で気をつけることはシンプル。以下の2つが重要です。
- テキパキと話すこと
- 明るく笑顔で話すこと
フリーランスエンジニアは契約期間が決まっており無期雇用ではないので、面談では詳細なところまで聞かれたり会社に合うかどうかを重要視されることはありません。しかし、コミュニケーションが取れる人かどうか、信頼できる人かどうかを見られる場合が多いです。連絡があまりつかずに飛ぶフリーランスもたくさんいるので。
面談の場で明るくテキパキと話せたら受入先企業から見ても安心しますし、評価されやすいです。フリーランスの面談はたいてい1時間ほどと限られた時間しかないので、そこでいい印象を持ってもらうにはこれらのことを意識しましょう。
また、面談でNGな行為としては、受入先企業に対してマウントを取ったり、何も用意せずに面談に臨んでいるかのような態度を見せることはやめましょう。相手が不快な気分になりますし、そういった態度を取った方とは一緒に働きたいとは思えなくなるので。
フリーランスエンジニアの面談はどこの企業でもあまり変わらない
フリーランスエンジニアの面談はエージェントの方がリードする形で行うこともあり、基本的に面談の流れや話す内容はどの企業でもあまり変わりません。まずは、必ず話すことになる自身の経歴をスラスラ言えるようにしておき、事前に案内された案件の詳細をもとにいくつか質問したいことをまとめておけば当日慌てずに対応できると思います。
フリーランスエンジニアは契約期間が数ヶ月と決まっていて、企業にとっては契約が切りやすいこともあり、面談で見極めようとせずに「もしパフォーマンスを発揮できなければ契約を切ればいい」と考えている企業は多いです。そのため、面談から参画決定までの難易度はそこまで高くないですが、もし面談がなかなかうまくいかずに参画が決まらないことがあっても焦る必要はありません。フリーランスは履歴書上には「個人事業主」としか記載する必要がないため、仕事できない期間があったとしても傷になりにくいですし、そもそも日本全体でエンジニアが不足しているので参画できる企業は必ずあります。